06:パッシブハウスレベルの断熱仕様の家  牛久ゼロエネルギーハウス(K邸)

 

気密測定結果

50パスカル時の漏気回数  0.57回

C値換算 = 0.3 

漏気回数が0.6回というパッシブハウス基準をクリアーしました。


ホームページで興味を持っていただき、常設展示場「茨城パッシブハウス」でその快適性を実感していただき、2回目に常設展示場に来られた時にはお申し込みをいただきました。

省エネ性や快適性はもちろんのこと、太陽熱温水器に大変ご興味をお持ちで、環境意識の高い方だなというのが私の印象でした。

日本人のライフスタイルから言って、家庭で消費するエネルギーの中で、お湯をつくるエネルギーが約3分の1を占めること。そして、そのエネルギーを再生可能なエネルギーで創エネすることの堅実さ。他の創エネ設備に比べて、太陽熱温水器の費用対効果の高さなどを説明したところ、共感していただきました。

土地もこれから探すということだったので、土地選びのアドバイスや、実際に候補地を調査することもお手伝いしました。

省エネな家を計画するうえで、予定地の周辺環境は大変重要なファクターで、南側の日射が十分得られる環境ですと、パッシブハウスを計画するうえで大変有利になります。

こんな感じで、牛久ゼロエネハウスは誕生しました。

 

大体の予算:2千万円代後半(国交省の補助金採用物件です)

工期:5か月

施工日記


地盤調査(地耐力・地層を調べます)
(スウェーデン式サウンディング調査)

地鎮祭。
工事の無事を祈ります。

やり方。
敷地のどこに家を建てるかを確定します。

根切り工事。

捨てコンクリート。
基礎断熱のベースになる部分です。
高さ・位置など精度を高めるために必要な工程です。

当社の基礎断熱は、土間部分も含めてすべての基礎コンクリートを断熱材でくるみます。
そうすることで、地盤からの熱の影響を小さくし、床の冷えを抑えます。

基礎配筋検査です。

給水・排水用のサヤ管です。
長期優良住宅対応で、メンテナンスできるようにしてあります。老朽化したときに、本配管を取り替えられるようにしてあります。

基礎の立上り部の配筋作業。

基礎の外側に貼り付けてある断熱材からシロアリが直接土台などの躯体に進入しないように、銅製の蟻返し板金(当社オリジナル)を取り付け、立上り部のコンクリートと一体化させます。

基礎断熱の負荷断熱として基礎の立上り部の内側にも断熱材を取り付けています。

基礎断熱工法の基礎が完成しました。

土台を敷設しました。
基礎と土台(ヒノキ)の間には、気密パッキン材が取り付けてあります。

剛床構造に補強根太を取り付け、厚合板を取り付けています。
上棟前に、ここまでやっておくと、安全に効率よく上棟作業ができます。

一階部の立て方作業。

2階床の剛床構造です。当社オリジナルとして、補強根太を取り付けています。このことにより、床のたるみを防ぎます。

先張り気密シート取り付け作業。
1回部と2階部の気密が途切れないようにする工夫です。立て方作業と平行しての作業のため、気密工事への理解とチームワークが大切になります。

一階から立ち上げておいた気密シートを剛床の厚合板を巻き込んで2階へとつなげます。これにより、気密シートの連続性が確保できます。高レベルの気密性能を軸組み工法で担保するために必要な作業です。

2階の桁上も剛床構造にします。(他社でこの様な仕様のところは少ないでしょう)
1F・2F・小屋部が剛床構造となり一体化することで、家の耐震性はかなりアップします。また、桁上での気密化と断熱工事の下地にもなります。

気密シートが取り付けられた上体です。

母屋の取り付け作業。
屋根の下地となります。

この小屋裏部にセルロースファイバーを吹き込みます。
熱橋対策として、桁方向に母屋をもう一段取り付けています。

無事上棟することができました。
おめでとうございます。

野地板をはり、ルーフィング材を取り付けました。

耐力面材を張り、下屋を取り付けました。

屋根棟部の換気です。
ハニカム構造になった通気材を取り付け小屋裏の自然換気を促します。

耐力面材(ケナボード)の取り付け。
ケナボードは大変透湿性が高く、壁内に湿気をためず、家の耐久性をアップさせています。
残念なのが、現在生産中止となってしまったことです。

第3者機関(JIO)による駆体金物検査。
10年瑕疵担保保険による保障。

外張り負荷断熱のための下地を取り付けています。外断熱用の太くて耐久力のあるビスを使用しています。

外張り負荷断熱。
これにより、柱による熱橋を防ぎ、断熱性能を高めています。

土台部分の熱橋対策。
断熱ロスを防ぐために細心の注意を払っています。

断熱材の充填作業。
高性能なグラスウールを使用。
隙間なくきっちりはめ込むことが重要です。

スリーブ工事。
気密性能をアップさせるために壁の貫通部は断熱や内外装の施工前にきっちりと施工します。

スリーブ工事終了後に、断熱充填および気密シート張りをします。気密シートは調湿性能、つまり湿度に応じて開閉する優れもののシートを採用しています。

ダクト工事。
当社では、抵抗の小さい太いダクトで、断熱材つきの、耐久力の高いものを使用しています。空気の質を保つ非常に大切な部分ですので、高くてもよいものを使います。

気密性能をアップさせ、長期にわたってその性能を維持するために、設備胴縁を取り付けます(独自の工法)。
そのスペースは静止空気として断熱性能をアップさせるとともに、電気配線のスペースとなります。この空間のおかげで、ポスターやカレンダー等を画鋲で留めたとしても、気密シートに穴が開くことはかなり避けられます。

木製トリプルガラスサッシが取り付けられました。
かなり重いです。
日本で最高峰とされている樹脂ペアガラス(アルゴンガス入り)のさらに60%の熱ロスを減らします。2倍以上、性能が高いということですね。

セメントボードによる通気モルタル工法。
通気層により、湿気を滞留させない、また、もしもの雨水等の侵入があっても、それ以上躯体に入り込むことを防ぐことで、家の耐久力を高めています。

UTクリートというセメントボードは、それ自体に細かいクラックを発生させることで、地震などのエネルギーを吸収し、壁のわれを防ぐとともに、家の耐震化にも貢献しています。

一棟一棟気密測定をし、家の性能を測定し、所定の性能を確保してから、次の工程に進みます。仕上がってからの測定では、施工ミスを直せません。
C値換算で0.3でした。

構造見学会。
当社の高断熱・高気密の施工技術と工夫を確認していただきました。もちろん、長期優良住宅としての、家の性能も確保しています。

軒先の通気。
軒部のハニカム通気部材から小屋うらに、そして棟部から空気が抜けるように設計しています。


木製サッシのフレームに塗装しています。
リボスのタヤエクステリアという自然塗料で耐候性の高いものです。

トップターンという回転する窓です。1回転するので、室内から外部のメンテナンスもできます。

セメントボードの上に全面にファイバーメッシュを伏せこみながら樹脂モルタルを塗りました。これによりクラック防止効果が高まります。
 
完全に乾くまで養生し、次は耐久力・環境性の高い、スタッコラーストEを吹き付けます。
 

吹き付け作業中。
 
zip screen
 
zip screen
夏対策のスクリーンです。
吹き抜け部に設置してあり、リモコンで操作します。
 
天井下地に吸音版を張っています。
気密性が高いため、音が跳ね返りやすいので、ハウリング対策として活用しています。

フローリング施工
一枚一枚丁寧に張っていきます。

一部化粧階段にしてあります。
少しでも、スペースが広く感じるように、また、少しでも日差しが家の奥まで差し込むように。

手づくり丸窓。
黒竹を使用。

大谷石を張りました。
日のよくあたる部分なので、蓄熱効果も期待しています。

珪藻土塗り。
コテでラフに仕上げています。

明り取り&通気。

トイレの壁はスパニッシュ仕上げ。

LDKの和室です。
畳下を収納にしてあります。
吹き抜けの化粧梁が印象的です。

2Fの手すりは縦格子デザイン。

吹き抜け

手づくりTVボード。

ダイニングスペース。
大きなピクチャーウィンドから日差しがたっぷりと差し込みます。

化粧階段。

シンプルなトイレ。

インナーテラス。
洗濯干しに最適。

2F廊下。

吹き抜けと階段スペースに挟まれた2F廊下は、寝室と子供室をつなぐつり橋のようです。

玄関のスリット。
プライバシーを守り、外観のポイントにもなっています。

吹き抜け部に設けられた、おおきなFIX窓。
家中を明るくしてくれます。
   



茨城県選出の衆議院議員 田所議員が茨城パッシブハウスを見学されました。

自ら建築士である田所議員は、家の構造はもちろん、快適性、省エネ性、と建物のかかわり、そして健康面のメリットに興味をもたれ、2020年、省エネ性能の義務化に向けて、どの程度の性能が、最低限求められるかを熱心に学ばれていました。

工務店の立場から、性能の良い建物に対するインセンティブ(税制面での優遇等)の仕組みづくりを要望しておきました。